さかあがりの夕焼け
(清須邦義)
みんなのうた
夕暮れの校庭に残されたものは
いくつもの足跡と忘れかけた夢
鉄棒にぶらさがり ひと回りしてみた
暮れなずむ町の空に さかあがりの夕焼け
いつにない楽しさは
時の流れをよそに いつの日にもここにある
確かな ぬくもりのせい
夕暮れの校庭に描かれた地図には
どこにでも旅に行ける あどけない汽車
指先で書いてみた くり返し書いてみた
幼な子の小さな背に 後ろ姿の夕焼け
いつにない淋しさは
過ぎた月日の短さ いつの日にもここにある
もうひとつのふるさとのせい
もうひとつのふるさとのせい